ヨガの目的と効果とは?

ヨガの目的と効果とは?

ダイエットや健康促進に役立つといわれ、女性に人気のヨガですが、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?ここでは、ヨガの目的や効果とは?効率的に成果を出す方法は?といった疑問をわかりやすく解説していきます。

 

ヨガの目的

ヨガは、瞑想が原点となるもので、ポーズをとって瞑想をするものと思いがちですが、本来の目的は心の安定を目指すことなのです。

目的をもっと詳しく見ていくと、ヨガの教本「ヨガスートラ」では「ヨガとは心の作用の止滅である」と定義しています。

ヨガを通して、心をコントロールし、安定した状態を目指すまたは保つというのが目的になります。

本来の目的は上記の通りですが、ヨガに取り組む人の目的はそれぞれ違います。
心の安定を目指す人もいれば、健康増進やダイエット、筋力強化などの目的で、ヨガを行う人も多いのではないでしょうか。

 

ヨガのポーズの目的

ヨガでポーズをとることを「アーサナ」といいます。

ヨガのポーズの目的を「キレイになるため」「痩せるため」「筋肉をほぐすため」などと捉えている人が多いとおもいます。

本来、ヨガのポーズにそのような目的はなく、「快適で安定した姿勢」と定義されているのです。

心を安定させるために、瞑想できるような安定した姿勢をとるというのが目的になります。

ポーズの目的は現在も変わりませんが、ポーズの効果に注目が集まったことによって、痩せる、キレイになる、筋力がつくといった目的があると考えられるのではないでしょうか。

 

ヨガの効果

ヨガの効果は様々です。ここではヨガの効果について解説していきましょう。

心が落ち着く

ヨガ特有のゆったりとした呼吸と動作を行うことで神経は研ぎ澄まされるのです。

一生懸命ヨガに取り組むと、終わったあとに心がすっきりすることが実感できるでしょう。

ヨガの呼吸法はイライラした気持ちを静める効果もあります。

日常生活でも落ち着くために深呼吸をする場合がありますが、その原理を発展させ、追求しているのがヨガになります。

ヨガの呼吸法やポーズをマスターすれば、感情のコントロールがしやすくなります。

 

集中力アップ

ヨガの呼吸法は内面を見つめなおし、自分自身と向き合うためのものになります。
その結果、気持ちがクリアになり、高い集中力が身に付くでしょう。

集中力を高める代表的なアプローチは「完全呼吸法」です。
心と体をつなぐ呼吸を行うことで、精神的な強さやモチベーションの向上を図るのです。

自分の意識を内側に一点集中し、まわりの雑音を遮断する「ウジャイ呼吸法」なども集中力を高める方法のひとつになります。

ヨガの呼吸は4秒息を吸い、8秒ほどかけて吐くのが基本です。
呼吸はできるだけ深くなるように心がけてみましょう。

 

対人関係がよくなる

人間関係の改善という観点でもヨガが役に立つことがあるでしょう。

人間関係が上手くいかない理由はいろいろとありますが、自分自身が変わることでよくなる場合も多くなるでしょう。

ヨガによって自分と向き合い、客観視できるようになれば、人との付き合い方も冷静に考えられます。

また、ヨガによって心が鍛えられることで、些細なトラブルでも心が揺らぎにくくなるでしょう。

すぐに怒ったり、悲しんだりしてしまう人にヨガはおすすめになります。

精神面がポジティブになるおかげで、恋愛に対する積極性が増す人もいるのです。

 

無理なくダイエットできる

ヨガは日常生活ではあまり動かさない筋肉を使いますので、インナーマッスルが強化されるのです。

インターマッスルを鍛えると、お尻や足が引き締まり、くびれができやすくなります。

インナーマッスルを鍛えれば鍛えるほど、理想的な形で体型がスリムになるでしょう。

食事を制限するダイエットよりも、無理なく体重を落とせるのがヨガのよいところになります。

筋肉を使うほど新陳代謝も上がるため、脂肪が燃えやすくなるのもうれしいポイントになります。

ダイエットには有酸素運動が適していますが、ヨガはさらに筋力アップと脂肪燃焼も兼ねているので、ダイエットの効果はより高くなるといえるでしょう。

 

身体のゆがみの矯正

長い時間デスクワークや家事をしていると、いつの間にか身体が歪んでしまう場合があります。

身体に歪みが生じると、頭痛、肩こり、腰痛などになりがちになるでしょう。
身体の調子がよくないと思ったら、ヨガのポーズや呼吸法を試してみましょう。

ただし、一日で治るようなものではないので注意です。

すぐに改善されるとは限りませんが、継続していくうちに、身体の歪みが治っていくことが実感できるようになるでしょう。

 

身体が柔らかくなる

普段からストレッチをしている人はあまり問題ないかもしれませんが、筋肉は年齢とともに固くなるのが一般的でしょう。

ヨガはいろいろなポーズがあるので、運動が苦手な人や高齢者であってもチャレンジできるでしょう。

緊張した筋肉を弛緩させることで、心身ともにリラックスした状態になれます。
身体の柔軟性が高まると、怪我をしにくくなるといったメリットもあるでしょう。

 

デトックス効果

病気にかかったり、肌荒れになったりする主な原因は老廃物といわれます。

身体に蓄積した老廃物を排出する際に、ヨガは効果的になります。

ヨガの腹式呼吸は血流とリンパの流れをスムーズにしてくれます。

リンパは身体のなかにある不要物を排出させる役目があります。

リンパが活発化するほど、デトックス効果が高まっていくでしょう。

また、腹式呼吸は横隔膜を圧迫することで、腸や筋肉をほぐし、内臓機能を高めるところにも注目してみましょう。

内臓機能の調子がよくなれば便秘にならないため、老廃物を排出しやすくなるでしょう。

便秘の改善方法として猫のポーズも有効になります。

まず、肩幅程度に足を開き、四つん這いになってください。

手は前に伸ばし頭は低くします。

あとはその姿勢を保ったまま、呼吸を5回すれば完成になります。

ヴィニヤサヨガやパワーヨガなどの汗をかきやすいスタイルもデトックス効果を高めるのに向いているでしょう。

 

眠りが深くなる

身体は疲れているのに夜中に目が覚めてしまう、という悩みを持つ人は決して少なくないでしょう。

睡眠不足に陥る原因でよくあるのはストレスです。

身体が健康でも、大きな悩みを抱えていたり、心配事が増えすぎたりすると、誰でも寝つきは悪くなります。

ヨガの呼吸法やポーズは心を安定させるでしょう。
気持ちを切り替えてしっかりと眠りたい人はヨガを試してみるとよいかもしれません。

 

ホルモンバランスの調整

ヨガは自律神経を安定させ、女性ホルモンを整えるときに有効になります。

例えば、うつぶせで床を手に付き、上半身をゆっくりと反らしていく動作は子宮や卵巣付近の血流をよくします。

こういった動作がヨガにはたくさんありますので、ホルモンバランスが崩れがちだと思ったときに実践してみるとよいかもしれません。

ホルモンバランスは年齢や生活習慣に依存しますが、ヨガを取り入れることで、より効率的にホルモンバランスを調整できるようになるでしょう。

自律神経を自分自身でコントロールはできませんので、ヨガを通して働きかけるのが望ましいです。

 

効果が出てくるのはいつから?

ヨガの効果を実感できるタイミングは個人差がありますが、ダイエットなど身体の変化に関しては、即効性はあまり期待しないほうがよいです。

早くても3ヶ月、もしかすると1年ぐらいはかかるかもしれません。

一方、ストレス軽減など精神的な面については、比較的早いタイミングで効果があらわれるでしょう。

人によっては1回のヨガで心理的によい影響がでることもあるようです。

週1回程度の緩やかなペースでも、6週間ほど続ければ何らかのメリットが出てきます。

半年もすればメンタル面での成長も望めますが、焦りは禁物です。

小さな変化を見逃さず、徐々に変わっていく過程を楽しむのがヨガのコツでしょう。

 

・ダイエットなどの身体的変化:3ヶ月〜1年くらいで効果が出やすい。

・ストレス軽減などの精神面:早く効果が出る、1回のヨガで影響が出ることも。

 

ヨガの効果を効果的に出すには?

朝、もしくは夜がおすすめ

ヨガはどちらかというと、頻度よりも継続するほうが重要になります。

最初は無理をしないほうが無難です。

自分の体調と日々相談し、気が向いたらやるという方法でも悪くはないでしょう。
調子がよければ毎日やってもかまわないでしょう。

自分のコンディションや気分次第で、いろいろなポーズにチャレンジしていくと、ヨガはどんどん楽しくなっていくでしょう。

ヨガの効果を上げたいのであれば、朝、もしくは夜に行うのがオススメです。

朝日を浴びながらヨガをすると、頭がすっきりしますし、血行もよくなります。
ヨガを朝にやっておけば、高い新陳代謝を1日中キープしやすくなります。

夜にヨガをするメリットは副交感神経の活発化です。

副交感神経が活発になれば、夜中にぐっすり眠れるでしょう。

1日の疲れを取りたい場合には夜にヨガをするようにするといいでしょう。

目的に合わせて、ヨガを朝にやるのか夜にやるのか決めてみてください。

元気であれば、朝と夜、両方行っても問題ないでしょう。

 

ヨガをやらないほうがよい時間帯は「食後」

逆に、ヨガをやらないほうがよい時間帯というのもあります。

それは食後になります。

ヨガはうつ伏せになったり、身体を捻じったりする動作がありますので、食後すぐに行うと気分が悪くなる可能性が高いです。

さらに、ヨガの呼吸やポーズで血行を促進させたおかげで、消化活動に影響が出ることも懸念されるでしょう。

消化に必要な血液が体中に分散されてしまうと、体調不良にもなりかねません。

食事はヨガをする2時間前にはすませておくとよいでしょう。

時間の調整が難しいようであれば、スープやおかゆなど消化のよいものを食べるようにしましょう。

 

鼻呼吸を意識し、瞑想を取り入れること

ヨガはなにも考えずに身体を動かすだけでは、効果が出にくいものになります。

鼻呼吸ができているかどうかをチェックするようにしましょう。

綺麗な空気を体内に取り込みながらポーズを取ることで、ヨガの効果は高くなるでしょう。

ヨガを始めて日の浅い人は、ポーズを取るので精一杯になりがちでしょう。

無意識のうちに息を止めてしまっている人もいますが、鼻呼吸はヨガの肝ともいえるものです。

ポーズが正しいとしても、呼吸をしなければ効果は落ちてしまうでしょう。

初心者は特に、鼻呼吸を意識するようにしましょう。

ポーズだけでなく瞑想を積極的に取り入れるのもおすすめになります。
ヨガにとって瞑想はとても大切になります。

瞑想で雑念を振り払った後にポーズを行うと、より質の高い運動へと昇華するでしょう。